Q:昨年家を新築したのですが、確定申告に当たり分からない事が非常に多いので、分かりやすく教えていただけませんか?

A. 住宅ローンを借りて注文住宅の建築をした人は、一定の要件を満たすことで「住宅ローン控除」の適用が受けられます。

2016年(平成28年)1月1日から12月31日までに入居を開始した人は、2017年3月15日(水)までに住宅ローン控除の申告をすることによって源泉徴収された所得税の還付を受けられたり、これから納めるべき税金を少なくしたりすることができます。住宅ローンの年末時点における借入残高に応じて「住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除」、いわゆる「住宅ローン控除」(住宅ローン減税)といわれるものを受けることができます。

 

確定申告書の作成へ取りかかる前にあらかじめ準備しておくもの

  1. 源泉徴収票
  2. 請負契約書など、購入価額が分かるもの
  3. 土地と建物の登記事項証明書
  4. 住民票など、居住開始日が分かるもの
  5. 金融機関から発行された「年末残高等証明書」
  6. マイナンバーカード(または個人番号が分かるもの)

*今回(2017年)の確定申告からは個人番号(マイナンバー)の記入、および本人確認書類(免許証、パスポートなどの写し)の添付が必要となりました。

この記事の解説における設定条件

  • 年末調整済みの給与所得者で、その他の所得はない
  • 2016年中に住宅ローンを利用して新築
  • 2016年中に入居済みで今回が初めての住宅ローン控除申告
  • 購入者の単独名義で、共有者や住宅ローンの連帯債務者はいない
  • 相続時精算課税制度や住宅取得資金贈与の特例を利用する贈与、または申告の終わっていないその他の贈与はない
  • 住宅ローン控除適用の要件はすべて満たしている

*具体的なケースでの適用可否や計算方法については、税務署の担当者にご確認ください。

確定申告書の用紙等はどうする?

確定申告書の用紙は国税庁のサイトからダウンロードしたうえで、家庭用のプリンタで印刷して使うことができます。用紙の種類にはAとBがあり、そのほかに申告の内容により明細書や内訳書などがありますから、必要なものをよく確認してください。また、最寄りの税務署へ行けば申告に必要な用紙をもらえるほか、郵送を依頼することも可能です。郵送の方法などはそれぞれの税務署へお問い合わせください。住宅ローン控除の確定申告、贈与税の申告、認定長期優良住宅新築等特別控除の確定申告、および一定の譲渡に関する確定申告の場合は、国税庁サイト内の確定申告書作成コーナーを使い、画面上で入力したものをプリントアウトして、そのまま提出することもできます。

確定申告に関する手引き、オンラインによる申告など

実際に確定申告書を作成するときには、国税庁が発行している手引きなどを参考にすれば詳しい内容が分かるでしょう。手引きや説明書などは最寄りの税務署で入手できるほか、国税庁サイト内のhttp://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2016/index.htmのページからダウンロードすることもできます。

確定申告書の提出先は?

確定申告書の提出先は原則として住所地を管轄する税務署となりますが、税務署まで行く代わりに郵送(郵便物または信書便物にかぎられます)による提出も可能です。郵送の場合は、確定申告書の控と返信用封筒(切手貼付)を同封すれば、税務署の受領印が押されたものを返送してもらうことができます。

確定申告書の提出期間は?

2017年(平成29年)の提出期間は2月16日(木)~3月15日(水)となっています。ただし、住宅ローン控除など還付申告の場合には、1月から受付が始まっています。

住宅ローン控除の主な適用要件

  • 住宅を取得してから6か月以内、かつ12月31日までに入居していること(住民票の記載などにより確認されます)
  • 年間所得金額が3,000万円以下であること
  • 対象となる住宅の登記上の床面積が50平方メートル以上であること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること

共有名義や省エネポイントなどの補助金を受けている場合の注意

  • 給与所得者の場合には、確定申告書(計算明細書)の該当事項(「控除証明書の要否」の欄)を○で囲んでおくことにより、翌年以降は住宅ローン控除を年末調整で受けることができるようになります。
  • 夫婦などで共有名義の場合、お互いに収入があればそれぞれ住宅ローン控除を受けることもできますが、登記名義だけでなく、住宅ローンの借り入れもそれぞれを債務者(連帯債務または別々の借り入れ)とすることが必要です。片方が債務者(ローン契約者)で片方が連帯保証人の関係では、債務者の持分についてしか控除を受けることができません。
  • なお、2011年度の税制改正により、国や自治体などから補助金の交付を受けているときには、その補助金相当額を控除対象金額から差し引くことになりました。すまい給付金や省エネ住宅ポイントなどを受けているときも、対象の「取得価額」から差し引くことになります。とくに、「100%ローン」など購入価格に近い額の金額を借り入れているときには、その影響を受けやすいのでご注意ください。